触媒工業協会
お問い合わせ交通アクセス

触媒統計
触媒の話(コラム)
【16】 燃料電池用触媒
【15】 生活関連用触媒
【14】 無機化学品製造用および雰囲気ガス製造用触媒
【13】 医薬・食品製造用触媒
【12】 油脂加工用触媒
【11】 ガス製造用触媒
【10】 高分子重合用触媒(その2)
【09】 高分子重合用触媒(その1)
【08】 石油化学製品製造用触媒(その4)
【07】 石油化学製品製造用触媒(その3)
【06】 石油化学製品製造用触媒(その2)
【05】 石油化学製品製造用触媒(その1)
【04】 石油精製用触媒(その2)
【03】 石油精製用触媒(その1)
【02】 環境保全用触媒
【01】 自動車排ガス浄化用触媒
トップページに戻る
協会関連情報 会員企業情報 触媒に関する情報

HOME > 触媒の話(コラム)

触媒の話(コラム)

【04】石油精製用触媒(その2)

3.接触改質触媒
 接触改質触媒プロセスは重要な石油精製プロセスの一つであり、主に原油の蒸留から得られた直留ナフサ(IBP 80〜100℃、EP 160〜180℃のヘビーナフサ)を原料として、触媒を使用し高オクタン価の芳香族を多量に含むガソリンを製造する技術である。得られたリフォーメート・ガソリン(C5〜C10留分)は自動車燃料としての利用のほか、石油化学原料としての芳香族留分(BTX)を製造するための技術としても利用される。また、多量に副生する水素は水素化脱硫や水素化分解用などの安価な水素源としても利用されている。
 接触改質触媒は、1930年代半ばスタンダードオイルのハイドロフォーミング・プロセスに利用したモリブデン・アルミナ系触媒が最初に商業化されたが、触媒寿命が短いなどの問題で普及するには至らなかった。1949年UPO社によって多孔質アルミナ担体にPtを高分散担持し優れた性能を有するプラットフォーミング触媒が開発され急速な普及を遂げた。その後、1967年にPt/Reバイメタル触媒が開発されて以降、更に長寿命、高選択性を追求したReの他にSn、Ge、Irなどの第2成分或いはこれらを組み合わせたマルチメタリック触媒が開発された。
 改質触媒反応は、Ptの有する金属活性と塩素を付与した多孔質アルミナによる酸活性機能の複合によるいわゆる二元機能触媒反応として知られている。ナフサ留分に含まれるナフテンは容易に脱水素され芳香族となり、パラフィンは脱水素、異性化、環化脱水素などを経て芳香族に転移される。またこの際副反応としての水素化分解によりC4マイナス留分の生成によるガソリン収率の低下を引き起こす。
 商業用改質反応条件は、一般に温度およそ500℃で、90〜105リサーチ・オクタン価(RON)の ガソリンを得るよう運転される。高オクタン価の芳香族を高収率で得る為には、熱力学的に低圧、高温条件が好ましいが、コーク生成により急速な触媒劣化を助長する。この為反応条件として、脱水素には不利であるが水素加圧化で運転される。
 接触改質技術の進歩の過程には、触媒技術の進歩とプロセスの技術革新という歴史的発展があった。商業用プロセスには前述の高性能バイメタリック触媒を利用し、触媒の主要劣化原因であるコーキングした触媒を連続的に再生する連続触媒再生式(CCR)プラットフォーミング・プロセスが1971年に登場し飛躍的な発展を遂げた。触媒は反応塔から再生塔を頻繁に移動しながら循環するため耐摩耗性の高い球状触媒であり、また再生による性能の回復性と表面積の安定性などの物理性状が要求される。また他のプロセスとして、触媒の活性劣化の許容限度まで運転し、その後反応塔内で再生を行う従来の固定床半再生式プロセス、或いはスゥイング・リアクターを利用し常時再生を行う固定床サイクリック再生式プロセスなどがある。

(日揮ユニバーサル株式会社)



4.石油水素化処理触媒
 水素化処理プロセスは石油精製における種々の留分から炭化水素を水添し、硫黄、窒素、金属分等を除去する工程であり、この役割を担う触媒が水素化処理触媒である。この10年来、環境規制の強化による燃料油特に軽油の低硫黄化、あるいは接触分解や水素化分解工程の高度前処理に対応するため、触媒の脱硫・脱窒素・脱金属・芳香環水添機能の向上が図られてきた。さらに、多様化する目的を達成するために、触媒の組み合わせ等による処理機能の向上も図られている。
 水素化処理触媒は、アルミナを中心とする担体に活性成分としてモリブデンを分散担持したものを基本とし、脱硫、脱窒素能等の促進のためにコバルト、ニッケル等の成分が付加されている。触媒は、これら活性成分の他に、担体の性状、充填密度や強度を考慮して設計される。触媒が高活性であるためには、処理油と活性点との接触が多いことが望ましく、活性金属の分散性および担体の表面積、細孔径分布、細孔容積等の性状が触媒設計上特に重要な要素となっている。また、最近では、活性金属の担持方法の改善により活性点そのものの質的な向上も図られている。
 石油は種々の炭化水素成分の混合物であり、また原産地により様々な組成を持っているため、水素化処理プロセスにおける反応は複雑であり、触媒の選定に際しては、使用目的に対処できる複数の触媒からなるシステムが適用される。さらには、運転条件の操作も含めた対応も必要とされる。
 水素化処理触媒の使用にあたっては、製油所で反応塔に触媒を充填した後に、モリブデン等の 担持金属を硫化処理して活性化する必要があるが、この工程の短縮・省力化のために、あらかじめ部分的に予備硫化した状態の触媒が供給されることもある。近年では、完全に予備硫化した状態の 触媒の供給も可能となっている。また、廃棄物削減の観点から、使用済触媒を酸化再生して再使用することが間接脱硫触媒を中心に積極的に行われている。
 燃料油の低硫黄化については、軽油に対して1992、1997年に引き続き2005年には50ppmに規制が強化されるが、脱硫触媒の飛躍的な進歩によりこの規制に対応できる超深度脱硫触媒がすでに市場に供給されており、2003年4月にはこの規制に適合した軽油が部分供給される見込みである。 さらなるクリーン化も求められており、サルファーフリー軽油(硫黄分10ppm以下)に対応できる触媒の開発が石油活性化センターおよび触媒メーカー各社で進められている。
 石油精製の高度化、経済性向上を目指した水素化処理の改善が望まれており、高機能かつ高活性な触媒の開発が活発に進められている。また、触媒の供給ばかりでなく、触媒の充填、スタートアップ、運転のモニタリングおよび最適化、使用済触媒の抜出・再生等を含めたTCM(Total Catalyst Management)サービスの提供も行われつつある。特に軽油超深度脱硫の分野においては、従来に比べてより均質な通油状態を確保することが必要であり、適切な触媒充填やデストリビューター トレイ選定を含めたTCMサービスが行われている。

(日本ケッチェン株式会社)


【01】自動車排ガス浄化用触媒
【02】環境保全用触媒
【03】石油精製用触媒(その1)
|【04】石油精製用触媒(その2)|
【05】石油化学製品製造用触媒(その1)
【06】石油化学製品製造用触媒(その2)
【07】石油化学製品製造用触媒(その3)
【08】石油化学製品製造用触媒(その4)
【09】高分子重合用触媒(その1)
【10】高分子重合用触媒(その2)
【11】ガス製造用触媒
【12】油脂加工用触媒
【13】医薬・食品製造用触媒
【14】無機化学品製造用および雰囲気ガス製造用触媒
【15】生活関連用触媒
【16】燃料電池用触媒
top
(c) Copyright CATALYST MANUFACTURERS ASSOCIATION All Right Reserved.